「世奈、」
「…」
「世奈ー、顔死んでんで、おい」
「…」
その後は、あたしは学校を出ると独り兄貴がいるカフェに向かった。
結局あれから翔太を引き留めておくことは出来ず、本当にあたし達はしばらく距離を置くことになってしまったらしい。
そのことに独りずっと落ち込んでいたら、兄貴があたしにそう声をかけてきて…
でもその言葉に構う余裕なんて無く、さっきから一言も言葉を発することが出来ない。
すると、いつまでもそんな状態のあたしに兄貴がチョコレートパフェを差し出してきて、言った。
「ん、お前の好きなチョコパフェ。特別バージョンや。食え」
「…」
「…あ、他にも何か食いたいのあったら作ったるで!何でも言えや。な?」
「…」
「世奈ー」
…だけどこうやってカフェに来たはいいものの、あたしは落ち込みすぎていて何も口に入れる気分にはなれない。
兄貴に心配をかけてしまっていることはわかるけど、あたしはいつもの失恋後みたいに愚痴を言う気分にすらなれないのだ。
あーあー、これがドッキリだったらいいのに。
泣いて安心するのに。
ってか、逆に怒るのに。
そしてあたしがそんな状態でカフェに居たら、数時間が経過してそのうちカフェに健が来た。
「おー健」
「よっ」
「おかえり。何か食う?奢るで」

