だけど、あたしは気づいていなかった。
表面上の翔太にいつも助けられていて、表面上の翔太だけに安心させられていたから。
翔太が「大丈夫」って言ってくれたから、あたしはそれを信じていた。
それなのに………
兄貴に翔太を紹介してから、あれから何日か経ったあと。
あたしがいつものように学校に行くと…
何故か翔太の様子が、今までと違っていた。
「あ、翔太おはよ」
生徒玄関に着くとそこには翔太がいたから、あたしはいつもの口調でそう声をかけた。
何の変わりもない、平凡な朝。
でも……翔太は、
「……おはよ」
あたしの方を振り向きもせずに、沈んだ口調でそう言った。

