「…あ、ちょっとごめん」
そして翔太は服のポケットの中から携帯を取り出してそう言うと、電話をしにあたし達から離れて行く。
…なんとかこの場はおさまったかな。
しかしあたしがそう思っていると、そんな翔太の後姿を眺めながら健が言った。
「…結構ムリしてたな、アイツ」
「え、」
そう言って、あたしを抱きしめていた体を離す。
ムリ、って…?
「今頃心ん中ですげー焦ってたりして」
健はそう言うと、意地悪くニヤリと笑みを浮かべた。
ってかそれより、あたしは健に言いたいことがいっぱいあるんだけど!
あたしはそう思うと、健の方を向いて心の中にある文句の山をぶつけた。
「健!それよりさっきはやたら兄貴の味方ばっかしてたじゃん!
あたしと翔太のこと助けるって言ってたのに!
話が違いすぎるし、あんなんじゃ翔太が可哀想だよ!」

