兄貴がイケメンすぎる件



「…っ!?」



健はあたしの両肩を掴んで自身の方に引き寄せると、目の前に立つ翔太に言う。



「…んなもん俺だって負けねーよ」

「!」

「世奈がいつまでもお前の傍にいると思うなよ、」



健がそう言うと、翔太の表情が一瞬だけ悲しげになった気がした。

そんな翔太にあたしが慌てて健から離れようとするけど、健の力が強すぎてなかなか離れられない。

ってか、健が離してくれない。



話が違いすぎるだろ!


健の腕の中でそう思っていたら、翔太が、



「…大丈夫。絶対僕が勝つから」



と、自分に言い聞かせるように健に言う。



「どーだか、」

「そっちこそ、いつまでもチャンスがあるなんて思わないでよね」

「チャンスがなくたって奪うよ」

「残念。君が入る隙なんて一ミリも無いからね」



…二人は互いに喧嘩腰になってそう言うと、カフェ前でバチバチと火花を散らす。


いや、やめなよ。

なんか恥ずかしいから!


しかし、あたしがそう思ってそれを止めに入ろうとすると…



「!」



ふいにその時、翔太の携帯に誰かから電話がかかってきた。