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そしてお昼ご飯を食べて、あたし達はようやくカフェを出た。
そこを出た瞬間一気に緊張がほどけると、あたしの隣に並ぶ翔太が言う。
「…あー、緊張した…」
「!」
……緊張してたのか。
わりと平気そうに見えたのに。
そう思いながら「お疲れさま」と言って微笑んでやると、翔太はしばらくあたしの顔を見つめて…
「世奈ちゃん、」
と、名前を呟くなりあたしを思いきり抱きしめてきた。
「!」
突然の翔太の温もりにもドキドキしていると、翔太があたしを抱きしめながら健に言う。
「…相沢さん」
「…なに」
「僕、相沢さんには絶対に世奈ちゃんを渡さないから」
翔太はそう言うと、あたしを抱き締めている腕の力を強くする。
「相沢さんがどんなに世奈ちゃんと釣り合うって言われていても、僕は諦めないよ。僕は世奈ちゃんを一生守れる自信があるし、」
「…」
そして翔太は健を真っ直ぐに見つめると、強気に健に言い放った。
「だから、相沢さんには絶対に負けない」
「!」
…翔太…。
よかった…別れる気はないみたい。
そう思ってあたしが心から安心していたら、健があたしの背中に近付いて来るような音がして…。
次の瞬間、あたしは健によって翔太からあっさり離された。

