「…あんなの単なる悪ふざけでしょ」
美桜の言葉にあたしが小さくため息をついてそう言うけど、美桜は首をぶんぶんと横に振って言う。
「いや、きっと悪ふざけなんかじゃないよ!だって翔太くん、目が本気だったし!」
そう言ってあたしにニッコリと笑いかけてくれる美桜。
悪気のない笑顔。…うん、素敵。
だけどごめん、無理。
第一、あたし昨日失恋したばっかなのに、仮に、仮に早月くんが本気だとしても、あたしはすぐには気持ちを切り換えられない。っていうか騙されたくない。
そんな単純じゃないんだ、あたしは。
美桜の言葉に、あたしは棒読みで「そっかそっか~」って相槌を打つと、やっと見えてきた新しい教室に入った。
只今の時間、朝礼開始10分前。
教室にはもう既にクラスメイトがそこそこいて、あたしは黒板に書いてある座席表を見た。
えーっと、あたしの席は…。
「!!!」
はぁっ!?
ちょっと待ってよ!!

