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そして、放課後。
校門の前で翔太に“今日は用事があって行けない”とメールをしていると、ようやくそこに健が来た。
「お待たせ。行くぞ、」
「あ、うん!」
…健と帰宅なんて、何年ぶりだ?
あたしが健の隣でそんなことを考えていると、そんなあたしに健が言う。
「っていうかさ、勇斗くんを尾行するって、勇斗くんはずっとカフェにいるんじゃないの?」
「ううん、それが今日は午前中だけ仕事で、午後からは用事があるって言ってたから」
「ふ~ん…」
だから今頃は、兄貴が嘘を吐いていなきゃ、○○図書館にいるはずだ。
ってか図書館って、兄貴に似合わねぇー。
あたしがそう思っていると、ふいに何かに気がついた健が、遠くを見て言った。
「…ねぇ世奈」
「うん?」
「あれ、勇斗くんじゃないの?」
「えっ!?」
そんな健の言葉にびっくりして、あたしは健の視線を辿ってそこを見る。
だけど…
「うっそー」
「はぁっ!?」
なんて、あたしが信じちゃった瞬間、健が意地悪い笑顔を浮かべてあたしを見た。
「そんな簡単に見つけられるわけないじゃん、信じるなよな」
そしてそう言葉を付け加えると、最後に「バカ世奈」って言われた。
む、ムカつく!!

