なんやかんやで放課後になりました。
「きりーつ。礼。さよーならー」
日直があいさつした後、すぐに教室がガヤガヤうるさくなった。
「駅前に新しくできた喫茶店行こうよ!」とか、「悪い、今日バイトなんだ」とかいう会話が聞こえてくる。部活に行く人もいる。
みんなの行動をぼけーっと見ていたら私の名前が呼ばれた。
「新川 紬ー!いるー?」
この落ち着いた高めの声は…
麗美ちゃん⁈
私は声のする方に走って出た。
「えっ!迎えに来てくれたんですか!」
「まあ、そんな感じ。行くよ」
私はカバンを慌てて持って教室を出た。