PRESENT [ 気だるげなヒーロー ]





「何笑ってんの!麻欧ちゃん!俺、真剣!」


「如月、ホントあんた面白い。」


「え?」


如月の頭をクシャクシャと撫でる。


「一回、貸されてくるね」


「え、麻欧ちゃん日本語おかしいけど???」


「ははっ、如月の影響だー」


そう言って、あたしは教室をあとした。



屋上につくと、フェンスのところに
大和が寄りかかった。


佐崎が落ちていくことを
少し思い出すけど、あのあと、
ちゃんと学校通ってるって
聞いたから安心してる。



「お前、変わったな」


「ん、自分でも思う」


大和とは小2からずっと一緒だった。


中学卒業と共に離れた感じ。


小学生のときは暗くて、
中学生のときは、まあ、荒れ腐ってたし。