PRESENT [ 気だるげなヒーロー ]




「千波、みどり、俺のこと気にかけてくれてありがとう」



「そっ、そんなっ」


少し照れて俯く二人。



「俺、すげー麻欧ちゃんのこと好きなんだ」


「………っっ」


二人は驚いて、
そして少し傷ついた顔をした。



「俺が騙されてるとかそんなんじゃない。二人が見たとおり麻欧ちゃん容赦ねえっしょ?でも、こーやって心開いてくれたのも最近なんだ。いつも無口だし。」



如月。あんたなんなの。


いい男だね。



「俺、めっちゃ頑張って、話せるようになったんだ。何回か拒否られたけど、でもぶつかって。まあ、フラれてんだけど。」



笑った。悲しそうに。