ほんとは颯にいってほしくない。一緒にいてほしいんだよ。

でも…あたしにそんなことをする権利はないと思うし…

「あたしもクラスのほうに参加するよ!早紀ちゃん、いろいろいってごめんね。」

自分の気持ちを押し殺して、無理矢理笑った。



放課後、いつものように颯の部活が終わるのを図書室で待つ。

窓から見える空は濃紺。一番星がきらきら光っている。寒そうだなぁ…

「実結。」

窓をボーッと眺めていると後ろから肩を叩かれて振り替えると颯が立っていた。

「うん!お疲れさま。」

二人で並んで歩き出す。クリスマスのこと、言わなきゃ。

そう思ってるうちにあっという間にマンションに着いて。

「なんか今日やけに静かだな。何かあったの?」

颯があたしの顔をのぞきこむ。今言わないと。西田さんと約束しちゃったし。