「大学生なんだよね?」

「うん、なかなか会えないんだけどさ、やっとまた同じ学校に通えるよ。」

いいなぁ、同じ学校かぁ…

瞬君、勉強頑張ってたもんね。

「実結は?遠距離なんだっけ?」

ココアを飲みながら、瞬君が言う。

「うん、アメリカ!」

「すげえよな、颯君だっけ。夢を追いかけてるって感じでかっこいい。」

人から自分の好きな人を褒められたら、なんだかすごく嬉しいな。

「よし、そろそろプレゼント、選びに行こっか!」

ケーキを食べ終え、席を立つ。

「瞬君、ごちそうさま!」

「どういたしまして、その代わり、頼りにしてるからね。」


そのあと何件か雑貨屋さんやアクセサリーショップをまわり、悩みに悩んで決めたプレゼント。

気がつけば選び始めてから2時間がたっていた。

「うわ、もうこんな時間!帰らないとお母さんがご飯作れない!」

「ほんとだ!実結、ありがとな。おかげでいいもの買えたよ。」

瞬君が選んだのは小さなピンク色の石がついたりぼんのモチーフのブレスレット。

いいな…かわいい!

彼女さんもきっと喜んでくれるだろうね!

走って駅に行くと、ちょうど電車が来ていて、あたしと瞬君はそれに乗り込んだ。