動揺を隠せない西田の顔を睨みつける。
やっぱり、西田が関係していたのか。
あいつら、摩耶って言ってたな、そういえば。
「こいつにこれから何かしたら、俺、お前のこと許さないから。」
低い声でそう言うと、西田はバタバタと走って廊下の向こうに行ってしまった。
俺はまだ腕の中で何が起こったのか把握しきれていない実結に言った。
「実結、帰ろ?」
「う、うん…」
無言でそのままその小さな手を握った。
何も話さないまま屋上までやって来る。
寒くて、雪でも降りそうな天気だけど、落ち着いて話せる場所といえばここしか浮かばなかった。
お互い黙ったまま、フェンスにもたれかかる。
「颯、あのね、あたしの話、聞いてくれる?」
先に口を開いたのは実結。
「うん、聞いてる。」
けじめをつけたら話がしたい。
そう言っていた実結はなにか決心したよな顔立ち。
大きな潤んだ、今にも涙が溢れそうな瞳で俺を見つめる。
「…颯…、あたしね、颯が大好きです…っ!?」
途中から実結の目が大きく見開かれたのは、俺が実結を抱きしめたせい。
やっぱり、西田が関係していたのか。
あいつら、摩耶って言ってたな、そういえば。
「こいつにこれから何かしたら、俺、お前のこと許さないから。」
低い声でそう言うと、西田はバタバタと走って廊下の向こうに行ってしまった。
俺はまだ腕の中で何が起こったのか把握しきれていない実結に言った。
「実結、帰ろ?」
「う、うん…」
無言でそのままその小さな手を握った。
何も話さないまま屋上までやって来る。
寒くて、雪でも降りそうな天気だけど、落ち着いて話せる場所といえばここしか浮かばなかった。
お互い黙ったまま、フェンスにもたれかかる。
「颯、あのね、あたしの話、聞いてくれる?」
先に口を開いたのは実結。
「うん、聞いてる。」
けじめをつけたら話がしたい。
そう言っていた実結はなにか決心したよな顔立ち。
大きな潤んだ、今にも涙が溢れそうな瞳で俺を見つめる。
「…颯…、あたしね、颯が大好きです…っ!?」
途中から実結の目が大きく見開かれたのは、俺が実結を抱きしめたせい。