---高校の卒業式から約2年半後---


大学1年の頃には20kgのダイエットに成功して現在は維持期に入っている。

ゆっくりとしたペースで少しずつ減量出来たのが良かったのか?

今のところリバウンドもなくて1年半は安定した体重をキープすることが出来ているから、現在の私しか知らない人からは面はゆいことに”華奢な人”だと思われいるみたい。

「細くて羨ましい」なんて言われたりするとちょっと複雑な心境になる時も正直あるけど。

全ての人に「私、元はデブでした」そう言う必要もないのかなと思ったのは……

「私、頑張ってるに全然痩せれなくて……錦野さん細くていいなぁー」

一体どこが太っているの?

彼女にダイエットの必要性は全く感じなかったけど

「大丈夫、絶対痩せれるから」励ましのつもりで高校時代の写真を見せた時のこと。

それなのにその子が”マジか?”って驚きに目を見開いた後、引き攣った顔で言葉を詰まらせながら「すっ…凄く痩せたんだね」と言ったんだよね。

太っていたのは事実だし恥ずかしい過去だとも思っていないから敢えて隠そうとは思わないけど、

お互いが気まずくならないように高校時代の写真を見せるのは止めた。

細いと言われれば「えへへ」と苦笑したり「ありがとー」とお礼を言って誤魔化している。