絶対やせて貰います。


「私は小岩井君と動画にUPされたのが錦野さんなのが気に入らないの。

私だってまだ”お姫様抱っこ”された事なんてないのに……

上杉さんだっていい人ぶってるけど、彼女とつるんでるのは自分がより可愛く見えるように計算しての事よね?

錦野さんは引き立て役にもってこいの人財だもの」

彼女は口さがない言葉で私たちの関係を勝手に推し量る。

「はぁ?あんた何言ってんの……」

カンナちゃんがキレそうになっているのが分かり、今度は飛鳥ちゃんが口を開く。

「ねえ……自分がそうだからカンナも”同類”って意味なの?」

「そうだけど……それが何か?」全く悪びれずに淡々とした態度でそうだと認める吉田さん。

保健室に態々駆け付けてまで警告する程の理由それが……

先に”お姫様抱っこ”された事が気に入らないからと言われても『それはどうもすみませんでした』としか私には返す言葉が浮かばない。

私は吉田さんにどう思われようと正直なところ余り気にならなかった、でも引き立て役としか思われていないお友達が不憫に思えたし、不誠実な吉田さんと友達思いのカンナちゃんが『同類』扱いされた事はとても許せることではない。

普段から余り怒りという感情に縁のない私だったけれど、

ここは私が一言ビシッと決めなければと心の底から沸々と沸き上がってくる怒りを持て余しながら吉田さんに立ち向かう。