絶対やせて貰います。


今日もマリアさんが作って来てくれたラザーニャやパンナコッタ等のイタリアンと私が作った筑前煮や大根と揚げじゃこのサラダ等の和食が混在してダイニングテーブル一杯に広げられている。

そろそろ旭君と父のコントのようないつもの掛け合いが始まりそうな頃合いに、神風が舞い込んできた。

ことちゃんと飛鳥ちゃんは連絡もなしで突然現れ、テーブルを囲んでいる面々には挨拶もそこそこに父にのみ照準を合わせる。

その場でいきなりしゃがみ込み土下座をする我が弟。

大変なことが起きそうな予感がするも傍に立ちつくす飛鳥ちゃんの顔色が真っ青なのが気になり、

「飛鳥ちゃん。とにかく座って……」そう言って椅子を勧めるけど……

「ありがとう。でもいいの……」

そう返事をした後にことちゃんの隣で一緒になって土下座をする飛鳥ちゃん。

『一体なにがあったのよ』

「父さん。飛鳥ちゃんが妊娠しました……俺の子どもです。結婚を許してください」ことちゃんはそう言って床に頭をつけて父に懇願する。

「私が悪いんです。ごめんなさい……」悪阻があるのか顔色の優れない飛鳥ちゃんはハンカチで口元を押さえ、それでも懸命に涙を堪えているのが良く分かり胸が痛くなる。