絶対やせて貰います。


このやり取りを無言で見ていた清水店長に向かって大神さんが

「先程連絡を入れた本社の大神です。

店長の清水さんですね……

事務所で少し聞きたいことがあります」

ハッと顔色を変えた清水店長と大神さんが事務所に向かうのを3人はその場で見送る。

「俺はこの品を待っているお客様に届けなくてはいけないんだけど……」

「じゃあ一緒に行きましょう」

返事をしたのは眞子さん。

それから私と眞子さんは旭君の後ろを付いて歩き出していた。

長身の旭君は人目に付きや易いからか旭君がお客様に近付く前に向こうの方から

「「大きいお兄ちゃーん」」

声を掛けながら駆け寄ってくる。

驚いたのは旭君のお客様はまだ小学校5,6年生ぐらいだろうか?

『5人の仲良しグループ』って感じの男の子たち。

「はいどうぞ……

こちらの手違いで大変お待たせしてしまい申し訳ありませんでした」

旭君は大人のお客様に対するのと同等に小さなお客様に向かって頭を下げてお詫びをした。