食器の片づけはひかるちゃんが引き受けてくれたので、マリアさんと早速買い出し前の打ち合わせに入る。

家族皆さんの好きな食べ物や嫌いな食べ物、アレルギーがあるかなどをメモしながらストックしてある食材を改めてチェックして買う食材や一週間分のメニューを相談して決めていく。

小岩井家の皆さんは好き嫌いもなくアレルギーもないらしいので我が家で作っていた料理をそのまま作っても良さそうだ……でも分量だけ暫く四人前とはいかないかもなぁーとプラス一人前で計算をする。

「マリアさん。今日買い物に行ったら一緒に大まかな下ごしらえをして後は簡単なレシピを置いて行くので、明日から頑張って和食作ってください」

「こいちゃんが一緒じゃないと不安だわー」

綺麗な顔でそうなこと言われたら困ってしまう。

「あのー大学の帰りに出来るだけ手伝いにきます。

でも我が家の食事の準備もあるので母が早く帰れる日限定ですけど……」

「まぁーホントに?こいちゃん大好きー」

ガバッと大きな体に包み込まれボリュームたっぷりのバストで窒息しそうになる。

『マリアさん、ハグが簡単に出来る辺りに西洋文化をヒシヒシと感じます』

「母さん、離してあげて……こいちゃん窒息しそうになってる」

「あら大変……大丈夫?」

体を離し覗き込まれた顔はきっと真っ赤だったと思うけど、旭君もひかるちゃんもことある事にマリアさんにハグされながら成長したんだろうなと想像して微笑ましく思った。