『う~ん。

今のは不意打ちの攻撃でうっかり受け身が取れなくて、真面に衝撃を食らった

……そんな感じ?

話し合いさえすれば、すんなり受け入れて貰えると”錦野鯉子”高を括っておりました』

「こいちゃん。ホントごめん……ひかるいつもあんな態度じゃないんだけど」

旭君は申し訳なさそうに、それからひかるさんの部屋の方に心配そうな視線をサッと向けてから謝ってくれた。

「やっぱり俺、ちょっとひかると話してくる」

旭君が立ち上がり光さんの部屋に向かいかけるのを腕を掴んで引き止める。

「旭君、出来ればひかるさんとは私に話をさせて欲しい。

いつもと違う態度なのには理由がある筈でしょ?

理由を聞き出せなかったとしても……

旭君がダイエットを始めたら、直ぐにまた顔を合わせる事になる。

お互いに気まずくならない為に誤解だけは解いておきたいから……

お願いします」

「こいちゃんがそこまで言うなら」

旭君は光さんの部屋の前に私を連れて行ってくれた。