廣瀬さんに迷惑をかけた夜。
高速道路を使って一時間弱のところに忘れ物をしてしまった。
廣瀬さんは優しくて、ぶつぶつ文句を言いながらも取りに行ってくれた。
私はその夜、申し訳なさでいっぱいだった。
忘れ物が戻ってきた嬉しさもあったけど…
そのせいなのかな、寝る前になって急な頭痛に襲われた。
「いたた…」
「どうしたの?」
「なんか、急に頭痛い…」
「え〜なんで…。これでも飲んどきなぁ」
そういって、イブを2錠くれた。
その後はよく覚えてなくて、
多分、すごいぐっすり寝たんだと思う…。
5時くらいに目が冷めて、モゾモゾしていると
「ん…ベッティ頭大丈夫…?」
廣瀬さんが寝ぼけながら私の体調を心配してくれた。。
「うん、もう大丈夫、ありがと廣瀬さん」
「そ、」
んも〜~、寝ぼけてる廣瀬さんは素直でかわいいなあ!!
とか思いながらお手洗いに行ってもう一度眠りに入る。
ごめんね、ありがと。
廣瀬さんのほうが疲れてるのにね。
12時頃に目が覚めて、
冷蔵庫にあった今日が消費期限の卵で目玉焼きを作ってると
廣瀬さんが起きてきた。
「おはようございます、目玉焼きをつくってるなうだよ」
「頭、痛いの大丈夫?」
「う、うん!おかげさまで!」
開口一番それかよ!
ほんと!もう!廣瀬さんは!!
普段人に興味ないふりしてこれだから困る…
萌えて…。
その後も何度か私の体調を気遣ってくれて。
素っ気なくて柔らかい廣瀬さんの優しさが沁みる朝でした。