その背中が消えたのを見送ったあと。 「……」 指をみれば、じんわりと広がる赤。ざっくりと切れたそれを見下ろす。 時間が経っても傷の大きさは変わらないはずなのに、痛みは増す。ぽたり、と地面に落ちるまで見届けて、ロッカーの持ち手の窪んだ部分を覗き込む。 「…またか」 毎日ではない。 忘れた頃に。 傷が、やっと治ったと思った頃に。 されてからは、毎回確認したいたのに。 今日は麗ちゃんと話してたから忘れてた。 …タイミングが悪い。