タクがマンションを出ていってから、どのくらいの時間が経ったか。


『ブー、ブー、ブー』


携帯のバイブが聞こえ、ハッとする。


テーブルを見ると、そこにはタクの携帯が置いてあった。


私は、携帯を手に取ろうと手を伸ばして気がついた。


タク、鎖に繋げるの忘れたんだ…。


私の身体は、自由に動かす事が出来る。


タクの携帯を見ると、受信メールが一件。


悪いとは思ったが、私はメールを見てしまった。


『鬼龍との抗戦場所が変更しました!
繁華街を抜けたところに、ひとつ大きな倉庫があるのわかりますか?そこに変更です!時間がないので急いで来て下さいね!』


メールを見た瞬間、血の気が引くのがわかった。


鬼龍と抗戦…?


ジンたちと?


繁華街を抜けたところの倉庫?


…行かなきゃ。


私は服を着替え、急いで外に飛び出した。