私は、ゆっくりと目を開けた。

すると、離れていたはずの上半身と下半身はくっついていて、頭もちゃんと付いていた。


「あれ…?私、死んだんじゃ…。」

「殺しちゃってごめんね…。」

声のした方を見ると、普通の姿の山田秋穂がいた。そして、その隣には女性がいた。

私はそれが誰かすぐにわかった。

きっと、奈津の恨みを買った、「秋穂」だ。

「次はあなたが『鬼』の番よ。毎日二時間以内に見つけられるかしら?」

不適な笑みを溢しながら、「秋穂」は消えていった。

山田秋穂も消えていった。


そして、私は一人取り残され、何もない世界でたった一人だけ立っていた。


私は、祐希くんが早く呪いを解けるようにお願いをしていた。


そうしていないと悲しくて耐えられなさそうだったから。


すると、そのとき。

「あれ…?ここどこ?夢かな…?」


また次の人が【ひとりかくれんぼ】の世界に入り込んでしまったのだ。


「一分数える間に隠れてください。一分たったら、かくれんぼを開始します。」


そして、また新たな【ひとりかくれんぼ】が始まった。