そう思うと、涙がまたこぼれ落ちた。

結局、眠れなかった。

そして、気を紛らわすために、ケータイの電源を入れた。

すると、メールが10件もたまっていた。

全て祐希くんだった。


『待って。ギリギリまでメールしよう。』

『おい。秋穂!』

『秋穂!返事くれよ』


『秋穂ー!』


そんなメールがたくさんあった。


私は、最後に送られたメールを見た。


『最後に、秋穂の本当の気持ちを聞きたいんだ。』


祐希くん…。気づいていたんだ…。私が嘘をついていたのを…。


私はメールを送ることにした。

『ごめんね。電源切っていて、今見た。』

すると、私がメールを送ってすぐに返事がきた。

『よかった…。何かあったんじゃないかって心配してた。(笑)』

心配かけてたんだ…。
私って最悪だな…。

『ごめんね…。私、そろそろ寝ようと思うの。』

『待って。最後に、本当の気持ちを…。俺、知っているよ。俺のために嘘ついたんだろ?』


知ってたんだ…。私はまた涙がこぼれた。

今日、何回泣いたんだろう…。

『気づいてたんだ…。』

私はその一言だけ送った。やっぱり、本当の気持ちは言えなかった。


ごめんね…。

そして、私が寝ようとしたとき、


♪♪~♪~


電話の着信音が流れた。
見ると、祐希くんだった。


「ごめんな、しつこくて。でも、俺のためだって思うんだったら、ちゃんと正直な気持ちを言ってほしい。それで、俺は十分だ。」

「ふふっ。」

何故か私は笑ってしまった。