【ひとりかくれんぼ】の呪いは、今から200年も前に遡る。

ある町に、奈津と言う名の女がいた。

その女は時彦と言う男と付き合っていた。

ある日、奈津は時彦が他の女と腕を組んで歩いているのを見た。

奈津は嫉妬深く、すぐに時彦のもとに行った。

そして、一緒にいた女の名を聞いた。

その女の名は、秋穂と言った。




私はその時、大体話の内容がわかった。

きっと、この奈津と言う人は…。

私はサイトの続きを読んだ。





奈津はその時は「もう近づくな」と言って、家に帰った。

ところが、次の日、時彦は別れると言い出した。理由は、あの秋穂と言う女の事が好きというのだ。

奈津は、怒りくるって、時彦と秋穂を殺した。そして、奈津は呪いで秋穂を冥界から出られなくなるようにしたと言う。それから秋穂はこの呪いから逃れる方法を見つけた。


それは、別の秋穂を殺し、自分の代わりにすると言う方法だ。


これが【ひとりかくれんぼ】の原点と言われている。



やっぱり。私が想像したのと同じだった。


じゃあ、この奈津と言う人の呪いを解けば助かるかもしれないって事?

でも、この呪いをどうやって作ったのだろう?


「ねぇ、【ひとりかくれんぼ】の原点がわかったよ!」

「本当か!」

私は二人にもこのサイトを見せた。

「なるほどな。じゃあ、この奈津の呪いを解けばいいのか。」

二人も私と同じ考えだった。


「あ、もしかして、今菜子に取り憑いているのって、奈津…?名前も似ているし…。」

「その可能性もあり得る。そうすれば、なぜ秋穂だけ襲うのかもわかる。」

「じゃ、じゃあ、菜子に話かければ何かわかるかな?」

私は自分でも馬鹿だなと思うことを言ってしまった。

「うーん。それは…。」

「やっぱり、そうだよね…。」

その時だった。

「秋穂…殺ス。」
菜子が呟いた。
でも、菜子の声ではない。あんなに恨みがあるようなしゃべり方は菜子はしない。

まさか…。

「あなたは、奈津さん?私は秋穂です。」

すると、菜子が私に飛びかかろうとした。

でも、神谷くんが菜子を押さえてくれた。

「オ前ヲ、殺ス!彼ヲ奪ッタ!」

「違う!奪ってなんかいない!これは、仕方がないことだったの。それに、もう二人はこの世にはいないわ!」

でも、私の必死の問いかけにも反応はしない。

「お願い!呪いを解いて!他の人も苦しんできたの!だから、呪いを消して!」

ところが、菜子…奈津が言ったのは思いがけない言葉だった。

「呪イハ、誰ニモ解ケナイ…。ハハハハ!!苦シメ!」

「う、嘘でしょ…。」