気がつくと、顔や腕にバンソウコウが貼られていた。
「痛たた…。」
「気づかなくてごめん。」
「ううん。大丈夫だよ。菜子には自我があるってことがわかったから。」
私は2人が心配しないように笑顔で言った。
でも、笑ったせいでちょっと顔の傷が痛かったけど…。
私達はやっと昼ご飯を食べに行った。
昼ご飯はバイキングだった。でも、たくさんはとらなかった。
食べ終わって部屋に戻ると、2時になっていた。
外はまだ風が強い。明日は帰るのだろうか…?
「さあ、解決法を見つけよう!」
「ないだろ、もう。」
神谷くんは諦めていた。
「絶対ある!」
「私が見つかれば、助かるよ。」
そう言うと、2人は黙り込んでしまった。
「だって、もう、これしかないでしょ!こんなことになったのは、全て私の責任なの。だから、これでいいの。」
「それは…。」
「もう、最終手段を使うしかないの!」
私の気持ちはもう決まっていた。
皆のためだったら死んだって良い。
「でも、今日までは待ってくれ。もう少し待ったら、何かわかるかもしれない。」
「わかったわ。でも、もしわからなかったら、明日の【ひとりかくれんぼ】で決行するよ。」
それで決まった。
でも、他の方法を考えるために、私達はノートを開いてみた。
「なあ、これ、過去にも色んな『秋穂』がいなくなっているんだろ?だったら、原点は何なんだ?」
神谷くんがとてもいいところに気がついた。
確かに、原点はなんだろう。なぜ、【ひとりかくれんぼ】と言うものがこの世に出来たのだろう。
でも、きっと原点は100年以上前のことだろう。
「調べる価値はある。皆で調べよう!」
私達はケータイで調べた。
でも、何のワードで調べればいいのかわからない。
とりあえず、「ひとりかくれんぼ 原点」で調べた。
すると、意外にもすぐにいいサイトが出て来た。
【ひとりかくれんぼの呪いの始まり】
とあった。
私はすぐに開いた。
そのサイトには、私達が今やっている【ひとりかくれんぼ】の事が書かれてあった。