しばらくすると、時間になった。私達が荷物を持って、ロビーに下りた。

他のクラスの人達もいた。
ほぼ全員いた。

そして、私達が下りて10分くらいすると、先生達が来た。


「皆さん、今日は、外を見ましたか?」
確か、まるで嵐だった。
「今日の朝早くに、空港から連絡があって、飛行機が故障して、今日はまだ帰れません。どこにも外には出られないので、ホテル内でくつろいでいて下さい。」


私達は顔を見合わせた。
「もしかすると、春子さんの家に行けるかもしれないね。」
私は隣にいた祐希くんに話しかけた。

「う、うん。そうだな。でも、外は嵐だから、出られるかはわからない。でも、行かないわけにはいかないからな。」

私はそのことを皆にも伝えた。

そして、部屋に戻り、皆と話をした。


「どうする?外はあんなだけど。行く?」
紫音が最初に話し始めた。

「これは行かなきゃダメだろ。そうすれば、何かわかるかもしれないんだろ?そうすれば、俺も助かるんだろ?」
神谷くんは自分のことしか考えていないらしい。

「まあ、神谷の言う通り、行くしかないな。」
「でも、嵐だし。タクシーとかバスが通っているとは思えないよ?」
「大丈夫だよ。呼べば来るタクシーもある。それに乗って行こう。」

「そうかなぁ…?でも、来るんだったら、それに乗って行こう!」

祐希くんの意見に皆賛成だった。

祐希くんはケータイのサイトで電話番号を調べて、電話していた。

「10分くらいで来るらしい。それくらいになったら、したに行こう。」

その間、私達は沈黙していた。


菜子も連れて行かないといけないのか…
また、殺されそうになったりしないかな…?

私は、【ひとりかくれんぼ】の『鬼』より、菜子の方が怖くなってきていた。