すると、やっぱり電波は悪いが、出来ないことはなかった。

もしかして、これも1人じゃないってことになるのかな…?

それはないかな…?

私はそう思って、サイトで山田夏実について調べた。

すると、10年前のサイトに、

山田夏実(19)が心臓発作で謎の死をとげた。
山田秋穂の呪いで死亡か…?!

とあった。
やっぱり、【ひとりかくれんぼ】に巻き込まれたんだ…

それで、死んじゃったんだ。しかも、心臓発作って…、美希と同じ死に方だ。


「秋穂」って名前じゃない人が、【ひとりかくれんぼ】で死ぬと、現実では心臓発作で死んだことになるのか…


夏実さんについては現実で春子さんに聞くとして、とりあえず、学校の中を全て調べよう…!

後は1階を調べれば終わりだ!早く調べないと…。
でも、もし今扉を開けて、すぐそこに『鬼』がいたら…?

怖いな…

でも、行動に移さなきゃ、何も進まない…!

私は意を決して扉をゆっくりと開いた。
でも、私が想像していた最悪の状況は避けられた。

でも、どこに『鬼』がいるかがわからないのは危険だ。

私は恐る恐る教室側に向かった。
でも、教室側から声や足音は聞こえない。

だったら、調べるのは今のうちだ。

私は走って教室の中に滑り込んだ。
真っ正面の4組から入った。でも、4組には何もない。

というより、どのクラスにも何もなかった。

結構【ひとりかくれんぼ】の間でも情報は少ない。

ちゃんと探さなきゃ。もしかすると、見逃している所もあるかもしれないから…

私は、一生懸命、細かいところまで調べたが、何も出て来なかった。

私は、今度は職員室側に向かった。職員室側と言えば、最初に隠れた教材庫がある場所だ。

確か、教材庫にはとくに何もなかったはずだから、調べなくて大丈夫だ。

私は職員室を先に探すことにした。

職員室の中はとても散らかっていた。
『鬼』が来たのだろうか?

私は隅から隅まで細かく調べた。でも、何もなかった。

次に、隣の事務室にも行ったけど、何もなく、職員室の近くは何も見つからなかった。

次は技術室に行った。
すると、そこには恐ろしい光景が広がっていた。

技術室で使う道具には、ほぼ全部に肉片がついていた。

これで、見つけた人を殺して来たのだろうか…

そのせいか、技術室はとても変な臭いがする。
気分が悪くなって来てしまった。

私は慌ててトイレに向かった。


「おえっ…」

ヤバイ。今、かくれんぼをしていることを忘れていた。

見つかっていないだろうか…?

それにしても、あの技術室はひどい光景だ。周りも血みどろだったし。

人の下半身も見えたような…?

とても怖かった。早く、こんな遊びが終わってほしい…。
この世から消えてほしい…

「どこにいるの〜?出て来てよー」

やばっ!近くにいる!!

トイレだと、隠れる場所がないため、もう、個室の中でじっとしているしかない。

そう思っていると、

「これで、ひとりかくれんぼを終わります。お疲れ様でした。」

【ひとりかくれんぼ】が終わった…

長い1日だった…

私はその場で眠った。