夏実さんのことを春子さんに聞かないといけないな…


私は、一通り教室を見回して、何も無いことを確認し、3組の教室に入った。

3組には、写真どころか、掲示物一つもなかった。

2組も1組も同じだった。
結局、1年生の教室を全て調べたけど、4組以外は何もなかった。


私は、1階に行くことにした。

今もまだ『鬼』は3階にいるはずだから、早く探しとかないと。

私は教室に近い方の階段から1階に下りた。

1階は、3年生の教室や、職員室、保健室などがある。まずは、3年生の教室から調べることにした。

そして、私が教室に向かおうとした時だった。

「どこにいるの〜?早く見つけたいんだよ〜」

『鬼』の声だ。
何だかたまに「どこにいるの〜?出て来てよ〜」以外の言葉も言うようになっている。

にしても、3階にいると思っていたのに、1階にいたなんて…

どこに隠れよう…?ここにはまだ来てなかったから、隠れる場所があるかも分からない。


どうしよう…

私はとりあえず、生徒玄関の方に向かって歩いた。すると、階段のすぐ横に扉があることに気づいた。

もしかして…?

私は期待を込めて開いた。
すると、そこは倉庫になっていたのだ。


とてもいい隠れ場所だ。私はその中に入った。

だけど、ここはあまり音が聞こえない。
どんなに静かにしていても、よく聞こえないのだ。

『鬼』が来たか、確認することが出来ない。でも、逆に、私が動いても、外にはあまり音が聞こえないと言うことだ。


私は、ケータイが入っているか、ポケットの中を探ってみた。

ポケットの中には、ちゃんとケータイが入っていた。

昨日、電話が出来たと言うことは、電波は繋がっているはず。

だったら、ネットも開けるはず…!

私はそう思い、ネットを開いてみた。