ひとりかくれんぼ

「先生、ケータイを返して下さい。」
「何をする?」
「呪いを解く方法を見つけたいんです。」
「わかったよ。早く解決してくれ。」

そう言って、ケータイを返してくれた。
私は部屋に戻ると、ケータイで【山田秋穂の事件】と検索しようとしたが、【秋穂の事件】で調べていた。

だけど、ひとりかくれんぼに関係のある情報が出て来た。

この100年間の間で、行方不明になった、「秋穂」という名前の人は、3人いるらしい。

ただ3人なら、なんでもないが、その3人には共通点があった。

必ず30年後には戻ってくるという。しかも、行方不明になった当時の姿のままで。
そして、1人の「秋穂」が見つかると、他の所で別の「秋穂」が行方不明になっているのだ。


「じゃあ、私も…?」

いつかはいなくなるのかと思ってしまった。

そう思うと、怖くて、どこにも行きたくなかった。


サイトをよく見ると、今までにいなくなった「秋穂」のフルネームが書かれてあった。



佐藤 秋穂

赤井 秋穂

“山田 秋穂”


どうやら、古い順で書かれているらしい。

「秋穂…?何か、見つかった…?」
「うん、見つかったよ。秋穂って名前の人が、ここ100年の間に3人いなくなってるらしい。」
「えっ?!じゃあ、秋穂まで…?」
「わからない。でも、たぶん、そうだと思う。」

私は自分でも、疲れているなと思うくらい暗い声で話していた。


「秋穂、お前、大丈夫か?」

祐希くんが私のことを心配してくれた。

「うん。大丈夫だよ。ありがとう。それより、解決法を早く探そう?」
「わかった。」


私は菜子を見てみた。菜子は相変わらず、死んだような目をして、ぼうっとしている。

何かを見ているような気もするけど…。


そして、私がまたケータイに目を移した時だった。


コン コン


誰かがドアを叩いた。
私がドアを開けると、そこには警察が立っていた。

「美希さんのことについて聞きたいんだけど、いいかな?」

警察は、にこっと笑った。でも、心からではなく、うわべだけでだった。


「はい。どうぞ入ってください。」
断れるわけもなく、私は警察を中に入れた。

「それで、いったい何があったのか、説明してもらおうか?」

「はい。でも、たぶん、いや、絶対に信じてくれないと思いますが、真実を話しますので、とりあえず聞いてください。」

そして、私達は全てを話した。その間、警察は遮ったりしなかった。

「そして、朝、美希は死んでいたんです。」
「またか…。」

私は一瞬、耳を疑った。
「あの、またかって、どういう意味ですか…?」