ギリギリッと三浦先生の手を握るリューの手の強さが増していた。

「友田、お前が懐くってどーなの?」

苦笑いの先生。

「……まぁ、女の子は好きじゃないね」

リューはそう言ってあたしを見た。

「でもテンちゃんは可愛いからいいの」

ニコッと笑って、先生の手をパッと離して今度はあたしの手を握る。

あたしの手をクイッと引っ張る。

その勢いで、先生から解放されたあたしはそのままリューの胸の中。

ドキドキと鳴り出す心臓。

あれ?

あたし、こんなになったの初めてだよ。

「テンちゃんは俺の」

「…天使はどこにでもとんでいける。でも友田、お前は動けないんだよ」

そう言って笑った先生。

何か企んでる?
「…動けなかったら、テンちゃんは俺の側にいてくれるよ」

ね?と笑うリュー。

「…うん。リューは友達。クラスメートだもん」