「き、きらぁ…」

「お前可愛すぎなんだよ」

「えっ??そんなことな…んっ、」

言葉を塞がれる私。

「そんなこと言うな。あーでも」

「…」

「他の奴にそんな顔したら許さねーよ??」

そう言って基羅はにやっと笑った。

初めは色々あった。

始まりは私の居残り。

それがなかったらきっと私達は話してなかったと思うから。

あの時、

たまたま3人残って、たまたま私が君の前の駅で。

こんな事がきっかけで私の恋が始まるなんて思ってもなかった。

幸せのきっかけはいつだって小さい。

だけどその小さな先に気づかない人は沢山いる。

それに気づいたからこそ、私の恋が始まったんだ。

恋は突然やってきては終わる。

だけど終わらせない気持ちがあれば

それはいつだって永遠に続くんだ。

不安なら悲しいなら、寂しいならそれを君に言えばいい。

そしたら君が魔法の言葉をかけるんだ。

不思議な事にあっという間、その感情は消えていく。

私は今、とても幸せだって言えるよ。

だってね??

こんなにも好きで仕方ない人の腕の中にいるんだもん。

君がね、もう離れないでって優しく強く私に伝えるんだ。

それは言葉で言わなくたって伝わるものだよ。

自分の気持ちに気づくのが遅くても良い。

ゆっくり知っていけばいいから。

自分の気持ちを知ってその瞬間が一歩遅くても良い。

諦めない気持ちがあれば必ず叶うんだ。

一番いけないことは自分に嘘をつくことだもん。

でも自分の気持ちは自分が一番知ってるよ。

だからね、それを伝えて君と生きよう。

最後の一瞬まで。

最後に君を愛してよかった。

今はそう、心から深く思うよ。