また、いつもの朝が始まった。

季節は段々と秋に近づく。

「栞奈ちゃん、其羅と何があったか知らないけどなにか話したりした??」

「え、」

そうだ、悠大君は何も知らないんだった。

「ん??」

「…ううん、もう全く話してないよ。それに本田君には彼女さんがいるしね、話しにくいって言うのも少しあるかな」

「そっか。だよね」

悠大君と並んで歩く道。

何回目かな。

「うん…でも…少しづつ、話してみようかな…」

そろそろ進まなきゃね。

私、酷いことしたもん。

もう、過去の事、いつまでも引きずっちゃね。

「そっか。別に無理する事無いと思うよ。栞奈ちゃんは栞奈ちゃんのペースで話せばいいと思うな」

「うん…ありがと」

悠大君は本当に頼りになる。