舞羽高等学園が見え、白兄が人に当たらないようにスムーズに通って行く。





「雪…4階の東側階段に1番近い部屋が理事長室だから、雪の知り合いの筈だから。まぁ、昼休み教室教えてくれるなら迎え行く。」







私が迷子にならないように優しく教えてくれた白兄は靴箱で別れた。






白兄が教えてくれた通りに進むと、ドアの上に〔理事長室〕とプレートが掲げられていた。






コンコン______




ドアをノックし、返事を待つこと無しに入った。




逆光で顔が見えない…





「姫君、迷子にならなかったのは白のお陰か?」






「分かって聞かないで、まさか随一の暴君が理事長なんてね。」






私は許可も得ずにフカフカのソファーに座りミルクを出した。





「雪の担任も顔馴染み。」




え、サボりやすい⁈





「雪待ってろ、放送入れて来るな。」





「うん。凱慈(GAIJI)も、忙しんだね。」



「あたりめぇだ。」




そう私に毒づきながら、理事長室からでて行った。