着いた先は港にある大きな倉庫。
既にここは本来の意味としての役目を果たし終えている。
シャッターは開きっぱなしでオイルの臭いやガチャガチャと音が鳴っている。
カラフルヘッドとバイクの一面はこちらに視線を向けた。
「総長!お疲れ様です。」
下っ端の誰かの声を始め挨拶の合唱が生まれた。
まぁ、いつものことか。
バイクをまだ先に進め、目立つ場所へ止める。
200人弱入ってもまだ余裕がある。
そして私は奥の部屋に入って行った。
「お、雪。」
「今日は遅かったね。何かあった?」
「…よう。」
私が入ると口々に話し出す。
「ん、舞羽高等学園に入学になってた。」
ドッと吹くこの人たち。
私の特等席に座り、右側に居るバカは
川垣 刹那(KAWAGAKI SETUNA)男
副総長のくらいに位置する。
ショルダーバッグから黒猫の美羽を出すと、刹那に似た
川垣 皐那(KAWAGAKI SANA)女
「もう、美羽可愛い〜。」
語尾にハートがつきそう。
幹部をしている。
そしてやっぱりいる無口
堤 魁斗(TUTUMI KAITO)男



