キライになりたい曲




強がりで意地っ張りな態度をした私に
ちょっとぎこちなく笑って、

「ん」

手を差し伸べて、
チラシの上に座るように促す。


「…ありがと」

戸惑いながらも凛冬の手を借りて、
ノロノロと座る私を見守ってから、
凛冬も隣に腰を下ろした。


懐かしさと、気まずさと。

自分から話はじめた方がいいのか、
待った方がいいのか分からずに、

体育座りした膝に手を乗せて、
自分のあごを埋める。


凛冬も、同じ感じなのか、
なにかを考えているのか、
数秒ほど、寄せては返す波の音だけが、
その場に流れていた。



「秋季」