え?
私の名前を知るはずのないその子から、
呼ばれた私の名前。
なぜ?
「っ、咲桜(さくら)!」
私が驚く間もなく、凛冬が彼女の肩をもつ。
極力言葉を発しないように、
ジェスチャーとかアイコンタクトで、
咲桜と呼んだその子に、
私から距離を置いて
なにかを伝えたいみたいだけど、
「なに急に?」
「いいから、ちょっと」
「え、だって、秋季さんでしょ?」
咲桜さんには伝わらない。
「待って、1回話聞いて」
「なんの?間違いなく写真の、、」
「だーかーら、あっちで」
「ここで言いなよ」
「……っ」
咲桜さんの口から出た 写真 のことが、
引っかったけど、聞けない。
私と咲桜さんを遠ざけたい凛冬と、
それに動じずに、真っ直ぐに見つめ返している咲桜さん。
居心地、わるいな。



