「若葉くんだよ」


「え、マジ? コイツあの眼鏡? うっわ化けたなー」


「失礼な。コンタクトにしただけだよ」


「あっそう。それはそうと、なんでアンタまでここにいるの?」


「今日は一緒に帰ろうと思ったから」


「へぇ、好きにすれば」



 素っ気ないわりには、突っぱねたりせず付き合ってくれる郁人くんに感謝。


 若葉くんと郁人くん、2人に挟まれて家路を歩く。



 ……私たちの知らないところで、闇はもう、間近に迫っていた。