「体力じゃ敵わないけど、俺、頭ならアンタに勝てる気がする。セラは自分の出来ることで頑張ればいいって言ってくれたしな。

 だから、必死で勉強していい成績取って、でもって将来いい医者になって惚れさせてやるから、覚悟しとけよセラ! そんときは姉貴面なんかさせてやんねーからな!」


「へっ!?」



 すっかり面食らった。


 固まって動けない私をよそに、「じゃあな!」と一度手を振ったっきり、郁人くんは駆け足で行ってしまう……。



「最後の最後で、爆弾落としてくれたというか。……セラちゃん?」



 ……何だろう、これ。


 ドキドキする。


 ときめいちゃったかな?


 一生懸命頑張ろうとする弟分にキュンとして!