「とまあ、長々と並べ立てちゃったけど、私が言いたかったのは『一緒に頑張ろう』ってことだよ。郁人くんを心配するよりも先にね」


「セラ……」


「落ち込んでしまうのはしょうがないけど、ずっと下向いてたら、つまんないよ?」



 偉そうな口かもしれない。


 だけど、彼より1年は多く生きている人間として、これだけは言わせてもらいます。



「きっと大丈夫。これは私の口グセだから、何を言ってもなかなか直らないからね?」



 気休めの一言でも、何も根拠がなくてもいい。


 郁人くんがちいさく笑ってくれたから、それで。