一方のベナルも、邪悪に撃たれた傷が瞬く間に再生されていく。

流石は不死の王。

吸血鬼でさえ殺す弾丸も、彼には効果を発揮しない。

「…黒十字…邪悪…」

肩当代わりに身に付けた、左肩のギロチンのような刃を構え、ベナルは怨念に満ちた声で目の前の怨敵の名を呼んだ。

「今宵こそ滅してくれるぞ…40の軍団を率いる大公爵め」