そこから導き出される邪悪の性質。

派手な銃撃戦で一個中隊を血の海に沈めたようだが、その実、無駄弾は撃っていないのか。

薬莢は怪異駆逐対策局の隊員が発砲した法儀式済の5.56ミリ弾しか落ちていなかった。

おかしい。

一個中隊を全滅させたのだ。

邪悪も相当数の弾薬を使用している筈。

なのに怪異駆逐対策局の部隊の薬莢しかないとは…。

「邪悪の使用していたのは、大型拳銃と伺いましたが…」

『ああ。報告ではサルガタナスにネヴィロス…邪悪はそう呼称していたらしい』

セシルの問いかけに対策局長が答える。