濃紺に染まる赤を追え。




え、……え?


びっくりして目を見開くと、桐谷は笑っていた。

私の口の中には、トリュフが丸ごと一個、突っ込まれていた。


「よっこが顔上げないから、いたずら」


そう言って綺麗に弧を描く桜色の唇。

いつもは見惚れるその笑み。

でも今は、ただただ呆然としていた。



待って。

ちょっと待って。

私の口の中で溶けないで。


だって、このチョコは。





「よっこのびっくりした顔、久しぶりに見……っ」


はだけだカッターシャツの襟を引っ張った。

背伸びをしてその唇に唇を重ねる。

少し開いた隙間から、舌をねじ込むように入れると、桐谷はぴくりと固まった。


「……っ」


舌の上に乗っていたチョコを桐谷の熱い舌へ送り込む。

そのまま離れようと身を引けば、ぐっと後頭部に手が回った。