濃紺に染まる赤を追え。





苦しい。

苦しくて仕方ない。


どうしてくれるの、桐谷。



「……も、う」


正面から、じっとりと視線を感じた。

ナミさんからのそれに逃げるように、また雑誌を視界に入れる。


教室の中央では、またあの女の子たちが、楽しそうに返信の内容を考えているのが聞こえた。



その他大勢の代わりはたくさんいる。


でも、わたしには、桐谷しかいないのだ。



分かっているつもりだった。

そう思っても、どうしても痛くて苦しくて。



それなら、もう。


もう。





「……もう、やめる」



臆病者のわたしには、逃げることしか出来ないよ。