河内は、笑いを止めた。

「なぁ、由真は、本当に南のこと好きなのか?」

由真の笑いが止まる。

「え!」

「本当に好きなのか?」

沈黙が流れた。

「うん…」

「そうか… 俺が家族だから南を選んだと思った」

「違うよ 私は、南も好きだけど、家族として、河内が好き」

「それじゃあ」

「何?」

「こんなことしても怒らないよなぁ」

「え!」

河内は、由真の口にキスをした。

「やめて!」

「由真」

「ごめん 河内」

「いいんだ俺が悪かった」

「え、うん 私こそ…」

「それじゃ 俺がいない方がいいと思うから」

「え!」

由真が叫んだ時には、河内の姿は、見えなくなっていた…