「そうよ」

「お母さんは、好きなようにすれば」

「由真」

「そのつもりだったんでしょう? はじめから だから、志望校にいかせてくれなかったんでしょう? 分かってるよ 河内と同じにしたいからって そんなの、私は、どうでもいいの 私は… 」

由真は、立ち上がる

「由真!」

「明美…」

「ごめんなさい由真」

「今頃遅い」

「由真」

「何がごめんだよ」

由真は、椅子から離れ、河内と同じように家を出て、走った。