治療をするって決めた時
湊くんは、私が生きるのを諦めたら湊くんも後を追う。みたいなことを言ったなぁ




でもこれは諦めるんじゃない


湊くんと一緒にいる限り諦めない
これは絶対に変わらないから







それも含めて話終えると
湊くんは今まで見たこともない何とも言えない顔をしていた











「そっかー
みつば、決断頑張ったな」











そう言って頭を撫でてくれた




こんな風に褒められたこと初めてかも…
なんか胸の辺りがじわっと暖かくなる





それと同時に目頭も熱くなって
涙がとめどなく溢れ出してきた











「うっ…湊くん…」











湊くんは私の涙を誘う天才かもしれない



よく泣かせてくれる











「大丈夫大丈夫」





「湊くん…」











ひたすら頭を撫でながら
大丈夫大丈夫と繰り返す湊くんは

自分自身に言い聞かせているようにも見えた





ごめんね…きっといっぱい苦しい思いさせてる






何も言わないしほとんど感じさせないけど
時々その感情の乱れがわかる時があるんだよ…






そんなこと言ったら益々隠すだろうからあえてなにも言わないけどね…













「いっぱい遊ぼうな〜
お花見行って、海行って、夏祭り行って、紅葉見に行って、クリスマス会して、初詣行って…
いっぱい遊ぼうな〜」











そう言って笑ってくれた湊くんは
どこか泣きそうで、切なくなった






それと同時にいっぱい遊ぶんだって楽しみも増えて





私にとって湊くんは魔法使いみたいな人なの








これからもいっぱい苦しい思いさせると思う


でもごめんね…
私には湊くんがいないとダメなの






湊くん…ごめんね…