キンーコーンカンーコーン♪







「ギリギリせいふなんじゃない?」







「部活に顔出さなきゃ行けないから、ついでにチャッティーに出しとくね」







それだけ言うとカバンと集計用紙を持って部室に向かったナツノとアイラ。






チャッティーは茶谷先生の愛称です。







「やっと終わったわぁ」 







「はよ、出ろ。鍵閉めんぞ」








「すいません!!」








別に脅してるわけじゃないんですよ?









さっき鳴ったチャイムは完退五分前のお知らせだからな!






私は全員生徒会から出たのを確認してから鍵を掛ける。






みんなの後を追い外までダッシュ。


 




完退までに外に出れば問題ないしね。






会長やルカは友達と既に固まってるし。







……っあ。








エマさん発見。







声かけていいかな?






一緒に帰ろって誘うのは変??







「ごめん、待たせた?」






「ううん」








「つか、お前はこんな人混みの中に居るなよ。非常識ー!」








「うっさいのよタツヤ!」










あぁ。






そりゃそうか。






スバルさん達待ってたんだよね…。






また、次の機会があるよね。







私は自分にそう言い聞かせながら一人で歩き出した。






「えっ?」






誰かに腕を捕まれ振り返ると。






「一人で帰るなら一緒に帰らない?」






唖然とする友達を置いて私の後ろにはスバルさんがいた。






本当に唖然って言葉がぴったりなくらい同様してますよ。




エマさんと目があった。






《久しぶりに三人で帰れると思ったのに》






胸の奥がチクリとした。







「今日はごめん」







私は泣きそうになりながら家まで走った。






好かれたい人に嫌われる私って…。