「いっ………。」

「染みると思うけど、我慢して。」

殴られて、或いは 蹴られて、できたかすり傷1つ1つに風牙は 丁寧に消毒液で手当てをする。

「あとは、倉庫に帰ってからにしよう。」

爽が周りに目を配ると、倒れていない人 全員で殺りあっているのが見えた。

爽は、それを傍観していた。