「欲しかったんですね。やっぱ」

「うるさい。飾り物にするだけだ。君は帰れ。ただでさえ、僕は忙しいのに」

「全然忙しそうに見えませんけど……」

車椅子で優雅にコーヒー飲んでるだけじゃないか。

「大人の事情というものがあるだろ。……それと。君の友達」

叶亜はティースプーンで詩音を指差した。

「妙な感じがする。気を付けろ」